2024.08.30 00:22「スリープテック・ホテル」カプセルホテルでヘルスデータ管理NTTデータが運営する「ナインアワーズ」(品川)は、睡眠解析ができるスリープテックホテルだ。全70床のカプセルユニット内に実装しているセンサーから睡眠中のデータを収集・解析をし、利用者(データ提供同意者)には、心拍数やいびき、無呼吸になった回数・時間などが記載された睡眠レポートが渡され、自身の睡眠中の状態がわかる。同社では、一人ひとりに合ったライフスタイルや食の提案を行うパーソナライズ・サービスを拡大、2030年までにヘルスケア関連事業全体で300億円の売り上げを目指すという。先端ヘルステックの恩恵はすぐそばにまで達している。
2023.09.26 01:28私だけの健康をつくるフードテック “パーソナライズド・ニュートリション“「栄養のパーソナル化」への取り組みが急速に進展。さまざまなヘルスデータを分析し、一人ひとりに最適な食事や栄養を提供してくれる。先行する海外に追いつくため、国内のスタートアップや大企業が続々参入、にぎやかな分野になりそうだ。■世界的に拡大続ける市場 コロナ禍をきっかけにした世界的な“健康増進”“疾病予防”に対するニーズ増加を背景に、個人情報と健康データを共有し、よりパーソナライズされたヘルステック商品・サービスの開発が進展している。米国の調査会社によると、パーソナライズド・ニュートリションの世界市場規模は、2022年で434億ドル、今後、年間平均成長率15%で拡大すると予測されている。■最適栄養成分の3Dグミ 英国のスタートアップ、レメディ・ヘルス社は、...
2023.09.26 01:25「着る健診」計測センサーを組み込んだ服腕時計型などのウェアラブル生体モニタリングの研究が進んでいるが、究極のデバイスが登場した。 「e-skin(イースキン)」 (Xenoma社)は、ヘルスケアデータを計測できる服。2022年3月に保険適用され、現在は全国170か所の病院で使われているという。服は体の広い範囲にアプローチできるメリットがある。強い力で引っ張っても断線しない伸縮性エレクトロニクスを応用することで、多数のセンサーを搭載できる。また、普段着のような着心地で、洗濯やお手入れも簡単だという。これにより、自然なカタチでの24時間計測が可能となり、ヘルスケアの前進に強力な援軍となるだろう。
2023.08.31 00:09「メノテック」更年期の悩みを解決するテクノロジー 「メノテック」とは、年期や閉経を意味するメノポーズ(menopause)とテクノロジーをかけ合わせた造語で、更年期を快適に過ごすための技術や製品を指す。更年期の女性は、2025年までに世界で約11億人に達すると予測されており、その対策は大きな社会問題にもなっている。腕時計型のウェアラブルデバイス「Embr Wave 2」は、更年期のホットフラッシュを瞬時に緩和できる。手首の内側に密集している「熱受容体」を感知し、デバイスのボタンを押すだけで冷却。温度レベルを細かく調整することも、アプリと連動させ寝ている間のホットフラッシュを予防することもできるという。
2023.05.29 23:35「デジタルセラピューティクス」医師が医療行為アプリを処方します日々の医療や健康維持にデジタル技術を役立てる「デジタルヘルス」の分野が続伸中だが、医師が疾患に応じて処方するアプリ「デジタルセラピューティクス」が注目されている。具体的には、病気の予防や治療、健康増進などを目的に医師が患者に対して、スマホやタブレット、VRデバイスなどに搭載する“アプリを処方”し、そのアプリを介して正式・正当な(医薬品医療機器法に基づいた)治療を行う仕組みだ。このDXによって、日常的な患者ウォッチが可能となり、医薬品や医療費の減少にもつながるという。大手製薬会社も参入に乗り出す機運だ。
2022.12.15 00:57「エレキソルト」科学の力で減塩ストレスも解消キリンホールディングスは、電気の力で塩味や旨味を増すことができる技術「エレキソルト」を搭載したスプーンとお椀を発表した。塩味を抑えた料理であっても最大1.5倍程度塩味が強く感じられるという。スプーンとお椀に内蔵されたバッテリーで通電しながら食事を摂取すると、食品に含まれる塩味のもとであるナトリウムイオンの動きを電流によってコントロールすることで、舌で感じられる塩味・旨味が強調されるという仕組みだ。図らずも減塩食を摂らねばならない人にとっては、食事中の塩分を一切気にすることなく、満足度の高い食生活を実現できる強い味方となる。
2022.07.30 00:51「歯も口も、洗ってください」口腔はバスルームで洗い流す時代「お尻も洗ってほしい!」と訴えたウォシュレットは既に生活インフラ化しているが、歯も口もシャワーで洗い流す時代がやってきた。浴槽やシャワーヘッドなどを手がけるサイエンス社は、2022年6月から新シャワーヘッド「ミラブルzero」を発売。この商品の最大の特徴は、リング状の水流で歯の隙間などを洗う機能を追加したこと。お風呂では頭や顔だけにとどまらず、口をゆすいだりしている生活者が多い点に着目、開発を進めたという。「洗顔モード」「頭皮モード」「口腔モード」の3つの水流に切り替え可能で、価格は5円程度と高額だが、すでに10万本超の受注となっている。
2022.02.27 04:52コロナ禍をバネに進化する ‘’シン・ホテル“の底力サービスコロナ禍に苦しむホテルが新たな需要掘り起こしに向けて進化している。新たな滞在スタイルを提案する、ターゲットを柔軟にシフトさせる、ITの力を借りて新サービスを生み出す。さまざまな発想と組み合わせがホテルの “次”を創ろうとしている。■「ホカンス」需要を掘り起こす 2020年から続くコロナ禍は、ホテル業界を瀕死の状態にまで追い詰めつつある。2020年統計では都市部ホテルの稼働率は4割前後、リゾートホテルは3割にまで落ち込み、宿泊者はどこも半減している。しかし、この逆境をバネにホテルはしたたかに進化しつつある。ホテルニューオータニが実施した「卒旅プラン」は、旅行ができない学生向けのホテルステイ・プラだ。「写ルンです」付き宿泊プランでは、ホテルで過ごしながら気...
2022.02.27 04:37拡大する「サ活」日常に進出する“実感できる”リセット感覚サウナに足繫く通い心身を整える「サ活」がブームになっており、日常生活シーンでも存在感を増している。「サウナ付きバンのシェアリングサービス」(カーステイ社)は、後部座席に薪ストーブを搭載し、サウナに改造したバンを「サウナカー」として貸し出す。会員制のを完全個室フィットネス・サウナ「マジェスティ」(NEXUS社)は、ビジネスホテルを1棟まるごと改装、人気の高い筋トレとサウナのセットを「お一人様」でも楽しめる施設だ。このほかにも、サウナを併設したリゾートホテルやアウトドア施設も増えつつある。コロナ禍で単調な毎日を強いられている中、心身のリセット感や実感できる健康感が求められている。
2021.11.28 00:27「治療用アプリ」処方される専用アプリが症状チェックやアドバイス2014年の薬事法改正によって、いわゆるソフトウエアが医療機器として認められ、医師が治療用アプリを患者に処方できるようになった。「CureApp SC ニコチン依存症治療アプリ」は、呼気中の一酸化炭素濃度を測定するCOチェッカーと患者のスマホアプリを連携させる仕組み。患者の状態に合わせてさまざまな指導をアプリに表示する。さらに今後は、大学医学部と共同開発した高血圧治療アプリやアルコール依存症治療アプリ、がん治療アプリなどの上市も予定されている。治療用アプリは数億円程度のコストで開発できるため、多様なプレーヤーの参入が期待できるという。
2021.07.30 03:22温度差発電で充電不要文字通り24時間365日計測のスマートウォッチ生体情報を常時測定できるスマートウォッチが拡大しつつあるが、最大・永遠の課題であった“充電問題”が解決されようとしている。「MOTHER Bracelet」(メディロム社)は、歩数、心拍、活動量、体表温、睡眠量を24時間365日自動で計測できる。50m防水のため、シャワーを浴びるときも問題ない。最大の特徴は、「温度差発電技術」を搭載している点。外気とカラダ表面の温度差を利用し発電・駆動するため、充電するためにわざわざ取り外す必要がないというわけだ。「24時間365日体調を管理」する謳い文句に嘘はない。ぜひ、スマホにも採用してほしい先端技術だ。
2021.06.27 23:19AIメンタルケア気軽にセルづチェックができる窓口サイトコロナ価で増えている“こころを病む”人びと。対面での相談や治療も難しい中、AIを活用した新たな取り組みが進んでいる。 国立精神・神経医療研究センターは、コロナ禍でのメンタルヘルスをサポートするAIを活用した非接触型のシステム実証研究を開始した。メンタルヘルス不調を自覚した人がスマホ等からアクセスできるWebサイト「KOKOROBO」を作成、基礎的な情報提供のほか、こころの状態のセルづチェックができ、その結果によっては専門家による受診を促す仕組み。進展しつつある遠隔医療の一環として、メンタルケアの気軽なセルフエントリーシステムは意義遣い。