2025.02.04 01:51おもちゃ市場を支える “ キダルト消費 “の本気度少子化時代にもかかわらず玩具市場が活況だ。子ども心を持ち続ける大人「キダルト(キッズ+アダルト)」が、大人サイズの戦隊ものグッズや可愛いぬいぐるみに夢中だとか。特に欲しいモノの無くなった現在、消費は過去の記憶に回帰する。■玩具市場は1兆円超に 国内の玩具市場規模は、2023年度1兆193億円(前年度比107.1%)と、初めて1兆円を超えた(日本玩具協会調べ)。少子化が進む中でも、2019年度以降4年連続で伸びており、過去最高を記録した。この市場拡大をけん引したのが、たまごっち新機種などハイテク系トレンドトイ121.5%、ぬいぐるみ120.7%、トレーディングカード118.1%と、いずれもキダルト消費が関わっているジャンルだ。 ■「大人のなりきり玩具」 ...
2025.02.04 01:42進化系コインランドリー広告モデルで洗濯無料化も視野にクリーニング店舗数の減少が続く中、コインランドリー市場が拡大している。さらに、洗濯の合間時間をねらう新サービスも登場。「Baluko Laundry Place」代々木上原店は、テラス席を備えたスタイリッシュなカフェを併設。「D-Square Laundry」(渋谷)では、美容院やフットキュア、カフェを併設、「トータルビューティースペース」をオープン。さらに。WASHハウス(宮崎市)は、コインランドリーの施設そのものを広告媒体にするリテールメディア発想で収益を確保、コインランドリー自体を無料化することをねらっている。「チョコザップ・モデル」は他業態へさらに拡大しそう。
2025.01.06 00:51クールジャパン市場は11兆円世界で広がる日本文化消費近年のクルージャパン政策も功奏し、世界中で日本文化や日本食が話題となっている。PwCコンサルティングの調査では、これまで4兆7000億円とされてきた日本コンテンツの海外市場規模が、再試算で11兆1000億円程度となる可能性があることがわかった。主要な業界団体が公表している数値の周辺で含まれていない商財市場を特定したほか、さらに市場規模が非公開のものは国内外の関係者へインタビューも実施し推計したという。この市場がそのまま国内に還流するわけではないが、海外でのブームが逆輸入され、国内市場が活性化するという流れも十分に期待できそうだ。
2025.01.06 00:18「変額保険」人気死亡時保険額が運用実績で増減新NISAをはじめ、個人の投資意識をあおる商品・サービスであふれかえっている中、死亡時などの「もしもの備え」と「資産形成」が一度にできる変額保険の販売が大きく伸びている。この保険は、毎月の保険料の一部を積み立てに回し、株式や債券などの投資信託で運用する。その運用実績によって支払われる金額が大きく変わる仕組みだ。運用がうまく回れば、死亡時などに支払われる保険金は増額される。一方で、もちろん元本割れもあるなど減額リスクもある。このような長期投信はリスクも低いと思われるが、未来における損も得も自己責任ということだ。
2024.10.31 23:33安心・納得の支払い法で “幸福度を上げる“消費へむやみなアプリ内課金や実は割高なサブスク、巧妙・複雑なローンなど、消費者を手玉に取る商法が蔓延している一方で、リーズナブルかつ安心な仕組みを提供し、顧客幸福度をアップさせるビジネスモデルに注目が集まっている。■商品価格分を積み立て クレジットカードの分割払いは実質借金であり、利息も発生するのだが、ECサービス「Respo(リスポ)」は利息支払い無用だ。毎月の“積立額”を設定し、クレジットカード情報などを登録。自動引き落としにも対応予定だ。合計金額が商品価格に達すると、メーカーから商品が配送される仕組みだ。お小遣いを貯めて欲しいものを買うといった納得感もある。 ■安心感のあるオンクレ オンラインクレーンゲーム「DMMオンクレ」の注目点は、業界初の「ゲット...
2024.09.28 00:42「自己推薦ロボ」五感訴求で自ら販促するロボットサイバーエージェント社は、商品が自ら動いて販促活動を行う「自己推薦ロボット」を開発。これは、棚の商品が動く・話しかけるなどのライブなアクションをし、商品のベネフィットアピールする仕組み。商品自らが客への声がけを行い、立ち止まると自分自身の宣伝を始めるというわけだ。実証実験・テスト販売では、来店客の立ち止まり率が2.14倍増加、販売率が6.67倍増加した事例や、棚前の滞在時間が1.22倍、商品の手に取り率が1.81倍増加した事例もあったという。POPや液晶画面での告知がメインだった店頭プロモーションも大きく変身する契機となるかもしれない。
2024.09.28 00:36「短時間正社員」正社員同様の保障で雇用の安定に寄与多様な働き方が広がっている中、「短時間正社員制度」が徐々に浸透しつつある。育児・介護と仕事を両立したい、決まった日時だけ働きたい、定年後も働き続けたいといったさまざまなニーズに応えるため、勤務時間や勤務日数をフルタイム正社員よりも短くしながら活躍してもらうための仕組みだ。厚労省では、①期間の定めのない労働契約を締結している、②給与や賞与・退職金などの算定方法が同種のフルタイム正社員と同等であることをその与件としている。非正規な労働環境が蔓延する中、順調な拡大は困難そうだが、働き方改革の選択肢が増えそうだ。
2024.08.30 00:36欧米での軽トラ人気、爆発低燃費・小回り・多積載に円安が拍車 軽トラといえば日本の農村を象徴するクルマだが、近年は米国を中心とした欧米で人気が高まっている。軽トラは日本独自の規格として進化したが、燃費が良く、小回りがきき、モノをたくさん運べるといった点に加え、最近の円安も追い風となった。サーファーや酪農家、ハンターなど購入層も幅広い。米国には同種の車種がなく、中古の軽トラも引く手あまたという。さらに、日本から海外向けに販売される軽トラ関連の純正部品が急増。2024年上半期の取引量は2022年同期比で約10倍になったという。日本でも同様の傾向は高まっており、AT限定の普通免許で運転できる小型トラックも発売されている。
2024.04.29 00:48新たなブランド指標 “顧客幸福度“の納得度「顧客満足度」はすでにお馴染みだが、基本的には商品やサービスの品質や価格、サービスなどへの機能的な評価が中心だった。「顧客幸福度」は、企業・ブランドがあることでどれだけ生活者がシアワセを感じているのかを測る新指標だ。■ウェルビーイング社会の到来 現在、社会・生活に求められる一番の価値は「ウエルビーイング」だ。身体的・精神的・社会的に健康な状態にあることを意味する言葉だが、「幸せ」「幸福」とも訳される概念だ。これは、企業にも、さらにマーケティングにも欠かせない要素であり、ウェルビーイングを意識した取り組みが各所で見られるようになっている。■そのブランドがあることで「幸福」になる 「モノからココロの豊かさへ」とは随分以前から言われてきたことだが、価値観や生...
2024.03.31 00:36出前ロボット快走?人出不足を補う自律走行ロボット フードデリバリー市場では、アフターコロナでの需要減や慢性的な人手不足、競争激化などの厳しい環境の中、配送手段の選択肢を増やす試みが急だ。Uber Eats Japanは、自律走行ロボットを使用したオンラインデリバリーサービスを2024年3月中に東京都内の一部地域で開始する。使用するのは、高度なAIモデルやアルゴリズムを活用した物体検知技術や自律走行性能、遠隔操作機能を備えたデリバリーロボット。最高速度は時速5.4kmだという。出前館も、ビル内ででエレベーターを乗り降りし自律走行するロボットを2023年から導入しており、今後はロボット出前の光景は日常風景となるだろう。
2024.01.31 00:21「グリーンフライデー」サステナブル消費を促す金曜日あからさまに消費を喚起しまくりのブラックフライデーやサイバーマンデー(月曜日にネットショップを中心に行われるセール)などが猛威をふるっている。それらに対抗して、米国などで感謝祭の翌日(11月第4金曜日)に、サステナブルな消費を啓発するムーブメント「グリーンフライデー」が注目されている。例えば、IKEAは2020年からブラックフライデーに代えて、自社家具買取サービスのキャンペーンを展開。メルカリは、2021年にユーズドアイテムの購入を促す「サステなストア」を期間限定でオープン。この売上は、慈善団体などに全額寄付されている。エシカルなアクションがブランド価値を高める時代だ。
2023.12.26 01:08VFRねらいの訪日客ヒトがヒトを呼ぶ好循環2023年の訪日外国人客総数は優に2000万人を突破しコロナ禍以前を超えるようだ。ダメージから回復したインバウンド需要だが、今後増えそうなのが、「VFR(Visiting Friends and Relatives)」。これは、日本国内に居を構える友人や親族を訪ねる目的を持った旅行のこと。海外ではいわゆる観光目的に次ぐ市場として広く認知されているという。物見遊山に比べ、リピート率が高い点も期待できる。在留外国人が増加傾向にある現在、人が人を呼ぶ方式(SNSやクーポンなど)を積極的に活用するなど、新たなビジネスチャンスが広がっていると言えそうだ。