最初の自動運転実装はタクシーであろうし、台数を減らすタクシーを効率よく使うためのアプリも好調だ。また、タブレットのボタン一つで行き届いたサービスを提供できるICTの仕組みも。タクシーを巡る移動DXの潮流が止まらない。
■拡大するタクシー配車アプリ
需要減や運転手不足など厳しい経営環境の中、タクシー配車アプリだけは存在感を増しつつある。利用者数は2021年末に1110万人、2023年末には1573万人へ増加すると予想される。アプリ利用率は14.8%、非利用者のうち17%が3年以内の利用を検討中だという。“タクシーを探す、待つ”スタイルは消滅していくことになる。
■タクシー自動運転サービス
日本では自動運転サービスの実証実験が始まったばかりだが、すでに米国では自動運転の無人ロボタクシーが一般客を乗せて走っている。世界初のロボタクシーサービス「Waymo One」(Google関連会社)の利用者はスマホの専用アプリをダウンロードし、クレジットカードを登録。目的地までの料金や到着予想時刻を事前に確認できる。広告モデルによる料金無料化やサブスク導入も視野に入れているという。
■DXでホスピタリティ
一方、日本のタクシーはおもてなし方面にこだわる。三和交通では、客席のタブレットに「タートルタクシーボタン」を追加搭載、ボタンを押すと運転手が加速と減速を緩やかにする。空調設定の「あったかモード」「ひんやりモード」や話しかけてほしくない人向けの「サイレントモード」、飲料水の購入も可能。AIを含めた広範なDX化は、タクシー利用・空間の快適さ向上に一層貢献することになるだろう。
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