若者のスポーツ離れが世界的に懸念されているという。ゆえに、東京五輪ではスケートボードやサーフィン、クライミング、BMXなどが採用された。都市環境をうまく遊び、細かな凄ワザを競い合う新スポーツの魅力に多くの生活者が魅了される。
■スポーツの原点として
アーバンスポーツには、スポーツの持つ自由さと楽しさを満喫する、競技者にも観客にもスポーツの原点を呼び起こす魅力がある。優劣を競うものでなく、自らも仲間も観客も等しく楽しさを分かち合う。だからこそ、競技者は国籍に関係なく互いを称え合うのだ。主な種目としては、ボルダリング、BMX、スラックライン、パルクール、トランポリン、スケートボード、バスケ3×3などがある。国内競技者人口は約3000人、愛好者人口は約50万人といわれている。
■地域おこし拠点としての整備進む
このような動きを受け、各地の自治体では地域振興や観光客誘致、若者の定着などをねらい、アーバンスポーツの拠点づくりに注力しつつある。東京都は「新たなスポーツの聖地」と位置づける「有明アーバンスポーツパーク」構想を具現化しつつあるし、同様の施設計画は全国に拡大している。横須賀市は、「アーバンスポーツのまち横須賀」を標榜、BMXイベントを積極的に誘致している。
■企業も積極的なアプローチ
一方で、企業のプロモーションにも影響を与えている。 自社商品CMへの起用や競技イベントへのスポンサード、自社ブランドのエクステンションなど積極的な取り組みが進んでいる。若者層との距離感短縮やアクティブなブランドイメージ形成をねらう。今後、アーバンスポーツの普及が進み、競技人口の増加も図られれば、スポーツマーケティングにも多大な影響を及ぼしていくだろう。
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