ミレニアル世代の子世代となる “アルファ・ゼネレーション“が始動

Z世代も100%理解できぬまま、早くも小学生以下の「アルファ世代」が消費のステージに登場しつつある.親世代(ミレニアル)の影響を強く受けつつ、Z世代よりもさらにデジタルネイティブな新世代の始動で、市場はまた大きく変容していく。

■現在小学生以下の世代

 「α(アルファ)」とは、「Z」の次に、ギリシャ文字の最初「α」を採用したもの。日本では概ね、iPhoneが日本に上陸した2008年、InstagramやiPadがスタートした2010年以降に生まれた世代(2022年に12歳以下)に相当する。この世代の親の多くはミレニアル世代(現在25歳~40歳代)である。

■デジタル×ダイバーシティな価値観

 アルファ世代は生まれた時点で既にSNSやタブレット端末が発展、小学校からプログラミング教育がなされ、キャッシュレス決済やアプリ内課金なども日常化、ハッシュタグを付けて自らの意見を拡散させることもできる。さらに昨今のコロナ禍でオンライン環境にもなじみ、Z世代の上を行く「デジタルネイティブ」世代だ。また、Z世代以前に比べ、ジェンダーやLGBTQに対する理解もあり、多様性(ダイバーシティ)を重視するという。

■2030年代には消費の主役に

 アルファ世代は、2030年代から以降に社会・消費に進出する世代である。具体的に消費行動に表れてくるのは10年ほど先になりそうだ。海外研究者の試算では、2025年にはアルファ世代は全世界に約20億人までに拡大、社会・経済に大きな影響力を与える存在になるとされている。ただ、アルファ世代に対する調査・研究・分析は緒についたばかりだ。解析が進めば、私たちが経験したことのない、全く違った景色が見えてくるに違いない。

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