すでに掃除ロボットは家族の一員的地位を獲得しているが、一方で、夫婦間の家事分担の争いは先が見えない状況だ。癒しや巧妙な会話機能を超える、優秀な家事ロボットがウチに来てくれたら、との夢想はまもなく現実化しそうだ。
■AIoTで進化する家電
家事ロボットと同様の機能を家電に求めようという動きが先行している。シャープは、家の中の様々な家電やIT機器をクラウドにつなぎ人工知能化することで、その家庭独自の日々の使い方を学習して使いやすくなったり、新機能を自動的にクラウドでアップデート、進化していくという「AIoT」の未来像を事業化しつつある。
■自律型家事ロボットも実現間近
具体的な家事ロボット開発も進む。ダイソンは「手間のかかる家事やその他の作業を処理できる自律型デバイスの研究開発を加速する」と表明、Twitter公式アカウントで「未来の家事ロボットのプロトタイプの一部」という映像を公開した。また、テスラは、開発中の2足歩行ロボット「Tesla Bot」の開発を宣言し、試作機「Optimus」を自社イベントで披露している。
■遠隔操作するという新発想
一方で、ユニークな取り組みも注目されている。Mira Robotics社の家事支援サービス「ugo(ユーゴー) は、2本のアームを持ち、高さ調節にも対応した家事支援専用ロボットを利用者宅に設置、専門オペレーターが遠隔操作して家事を代行する。ロボット単体では難しい洗濯、整理整頓をはじめ、細かな要望にも対応できるという。家庭内への進出にはクリアすべきハードルは多々あるが、少子高齢化や人口減少による“家事不全”を解消する手立てとして家事ロボットの存在は頼もしい。
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