「対戦ゲームがなぜスポーツ?」と首を傾げるのは既に旧石器人だ。“戦う”“競う”という意味では、ゲームもボクシングやレスリングと同様。体力も反射神経もワザも、同じ才能ということ。スポーツの概念が大きく塗り替えられる10年となる。
■世界的なeスポーツ・ブームに
対戦型のコンピュータゲームを競技として行う「eスポーツ」。日本ではやっとメディアにも取り上げられるようになった段階だが、海外では、巨額の賞金(現時点での最高額は22億円)をかけた大会が開かれている。すでに、2018年アジア競技大会の正式競技に採用されており、2024年のパリ五輪では試験的に採用されるのでは、ともいわれている。実際、国内での競技団体である日本eスポーツ連合は、JOCへの加盟を目指しているという。
■国内も続々eスポーツ施設がオープン
日本では、eスポーツの認知度は低く、「ゲームがスポーツ?」といった懐疑的な見方も根強い。しかし、世界的な潮流は確実に日本を席巻しつつある。2018年4月、都内では最大規模となるeスポーツ施設「LFS(ルフス)池袋 esports Arena」がをオープン。施設には高性能ゲーミングPCが最大100台も設置できるスペースと、充実したネットワーク環境などが用意されており、個人での利用のほか大規模なイベントやeスポーツ大会などの開催が可能。他にも、ビックカメラが秋葉原に同様の施設を計画するなど、全国各地にeスポーツ拠点が続々誕生していく気配だ。
■世界市場規模は10億ドルへ成長
ゴールドマンサックスは、2016年にeスポーツ市場規模を5億ドル(約556億円)と評価。さらに、毎年22%成長し続け、2019年には10億ドル以上(約1,132億円)になる見込み」だと予測している。当然、日本国内にあっても同様の拡大が見込まれ、AIやIoTと並ぶ有望な成長市場となる。エンタメ系だけでなく、家電メーカーや流通、観光など多彩な業種での積極的取り組みが始まるはずだ。
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