まっとうな教養主義の復権

「どう生きるか」を問う好著がミリオンセラーに

『漫画 君たちはどう生きるか』(マガジンハウス・吉野源三郎原作・羽賀翔一漫画)がミリオンセラーとなっている。2017年8月の発売以来、半年で発行部数は134万部となった。同署は80年前に刊行されたもの。日々の暮らしの中でさまざまに思い悩む15歳の少年「コペル君」の疑問に、近所に住む親戚の「おじさん」が答えていくという設定のストーリーだ。経済格差やいじめなど今も存在する問題が取り上げられている。真面目さや素直さが“ダサい”と冷笑される現代の風潮にあって、正面から「生き方を問う」普遍的な教養主義に大きな支持が集まったことは意義深い。

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編集工房《Office K》が提供する、Marketing/Mind/Movementのイマとコレカラを読み解くトレンド・クリップ。時代・社会、市場・商品、暮らしや生活意識の大小潮流をご紹介。