小売り・接客業の人出不足 補うのは “人かアバターか“な問題

小売業における人手不足は、2030年には40万人にも上るとと予想。すでに飲食業では東南アジア系の方々とモバイル注文でカバーされているが、接客業にあってはそれも難しい。人手不足を補うべくさまざまな試みが始まっている。

■アバター店員が対応

 人手不足対策の大きな助っ人がデジタル技術だ。店舗に置かれたモニターに映るアバターを遠隔地にいる人やAIが動かして接客する。沖縄空港「ハイビ売店」では、バーチャル店員を通して、セルフレジの操作説明や支払い方法のサポートなどを行う。また、訪日外国人観光客へのインバウンドリモート接客(バーチャルバスガイド)も話題だ。とりわけ、AIであればどのような質問もリアルタイムで翻訳、通訳してくれ、AIだけで観光地の案内や起きた問題も解決することが可能だという。 

■ファンが店員を代替

 DX方向の流れの一方で、人のサポートにこだわる動きも注目されている。スタッフDXアプリ「STAFF START」を手掛けるバニッシュ・スタンダード社は、店舗運営に企業やブランドのファンを取り込む新サービス「FANBASSADOR(ファンバサダー)」をリリース。ファンのスキマ時間にスタッフとして店舗に入ってもらうことで、人手不足を解消するとともに、ファンならではの視線で拡販にも貢献してもらう狙いだという。今後の小売店ソーンも、アバター店員が担う、熱烈なファンが担う、など多様な出会いが期待できそうだ。

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