少子化なのにかなり元気! ‘’ ベビー・子供用品“の快進撃

子育て世代でなければ馴染みも関心も薄い市場だが、商品開発も活発で新規参入プレーヤ-も増え、右肩上がりの勢いが止まらない。数少ない子どもへの投資熱の余波が、隣接市場を含めた内需拡大に貢献してくれるに違いない。

■市場規模は3兆8700億円

 国内の出生数が2年連続で100万人割れとなり少子化が本格化する一方、それら子どもをターゲットにしたベビー・子供用品市場は活況を呈している。市場規模は年々拡大し、矢野経調べでは、2017年3兆8700億円と予想。同市場では、これまでアパレル各社の高級路線が定着しているほか、業界大手が安価で高品質のPB商品を投入、さらにイオングループも新たに市場参入するなど、まさに“戦国時代”となっている。

■存在感増すPB商品

 ベビー・子供用品市場で、存在感を増しているのが自社開発によるPB商品だ。コスト削減で低価格販売が可能で、NB商品と比べても遜色のない品質だ。西松屋が3年前に発売したストレッチパンツは、優れた伸縮性に加え、800円台の低価格が支持され、年間100万枚を売り上げるヒット商品になった。

■イクメンが後押しする商品の機能性

 また、育児に積極的ん参加するイクメンの存在も大きい。たとえが、ハンドルの高さ調整ができるベビーカーはもはや基本。背の高い男性でも操作しやすいわけだ。デザインや機能性にこだわるイクメンの眼が、軽い、片手で押せる、荷物が詰める、チャイルドシート兼用など、ベビーカーの多様化・進化を支えている。子育て世代以外には馴染みの薄いベビー・子供用品市場だが、勢いを増す幼児教育熱や孫消費など潜在的ポテンシャルの大きな市場だけに、衣食住遊、教育、ITいずれの業界でも目が離せない。



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編集工房《Office K》が提供する、Marketing/Mind/Movementのイマとコレカラを読み解くトレンド・クリップ。時代・社会、市場・商品、暮らしや生活意識の大小潮流をご紹介。