PCどころか、iPhoneの存在しない世界すらを知らない世代が「Z世代」。SNSを自在に使いこなし、個性や多様性を重視するという。若い1800万人が、パンデミックを乗り越え、新たな日本国や経済、暮らしを牽引してくれるに違いない。
■世界の消費の主役になりつつある
国や調査機関によって若干異なるが、19996-2005年生まれ(15-24歳)を「Z世代」、その上の25-34歳を「ミレニアル世代」と称している。Forbes誌によると、Z世代は今や世界人口の1/3を占め、その購買力は1430億ドル(約15兆円)に達するという。日本におけるZ世代人口は約1800万人とされる。
■「ソーシャルネイティブ」世代
米国調査会社Zebra IQ社が実施したZ世代2万5000人への大規模調査によると、彼らの特長は、音声よりもビデオ通話が好きで、文字よりも絵文字を、同質性よりも多様性を好む。俳優よりもインフルエンサーに憧れ、長編ドラマや映画よりも一口サイズのコンテンツを見るという。また、Z世代は、オンラインのコミュニティでつながることに意欲的で、InstagramやTikTokなどのアプリを特に利用しているという。日本のZ世代も同様に、物心ついた時は、TwitterやFacebookなどが急拡大した時期。それらSNSを通じて多様な人と情報や気分をシェアしたり、特定の人たちへプライベートを発信するなど、デジタルネイティブと呼ばれるミレニアル世代から一歩進んだ「ソーシャルネイティブ」世代なのである。
■Z世代との共感のきずなづくりを
このようなZ世代のライフスタイル特性をいち早く企業戦略に取り込もうとする動きも急だ。ソニー「U24 CO-CHALLENGE」は、24歳以下の世代を対象にした、ワークショップ&コンペティション一体型の共創プログラムで、メンバーからの斬新な事業・商品・サービスアイデアを選抜し、事業化を図るという試みだ。今後の消費の主役に躍り出ることが確実なZ世代だけに、そののインサイトと消費スタイルを把握し、共感を生む世界観や仕組みを構築していく必要がある。
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