つい1年ほど前では、自由・自立・カッコよさの象徴でもあった“おひとり様”スタイルも、今では“マスト”。他者からのディスタンスを確保する物理的「孤立」な日常は、「ひとりで楽しめるから大丈夫!」な社会を現出させるのだろうか。
■極端化する“おひとり様”サービス
ひとり焼肉やひとりカラオケなど“おひとり様”サービスも定着してきたが、コロナ禍を受けてますますエクストリーム化している。「北武蔵カントリークラブ」(埼玉県)は、2020年夏から「一人ゴルフプラン」を始め、多いときは1か月で100人ほどの利用があるという。また、「東京浴場」(品川)では、一人だけ入れるボックス型のサウナ「おこもりサウナ」を設置。このほか、1本の桜の木を独占できる貸し切りの花見サービスや、レストランや宿泊施設、遊園地などでの貸し切りサービスも目白押しだ。
■観光地でも「おこもりステイ」
さらに、観光地や首都圏のホテルや旅館では室内で楽しめる「おこもりサービス」を強化。「星野リゾート 界 箱根」では、地元酒蔵と連携したオンライン酒蔵見学や飲み比べなどができるオプションメニューを準備。多くの宿泊予約サイトでもさまざまな「おこもりプラン」特集が組まれている。
■ひとり世界で集中できるヘッドホン
Shiftall社が開発した「WEAR SPACE」は、視界を遮るためのパーティションが付いたBluetoothワイヤレスヘッドホン。ユーザーの視界を狭め外部からの視線をシャットアウトするとともに、ユーザー自身の集中力を高める効果をねらったという。
ソーシャルディスタンスが奨励される中、日常生活同様、エンタメの世界でも「ひとり遊び」スタイルに対応した商品・サービス開発に注力せねばならない時代だ。
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