身近で見慣れた食品がそのカタチを激変させている。四角いサカナやバー状の豆腐など、にわかには受け入れがたい形状だが、明らかに利便性は向上。DXならぬ「FX」(フードトランスフォーメーション)と命名すべき取り組みだ。
■キューブなサカナは便利
全国のイオン系列店舗に登場した「トップバリュ パパッとできるお魚おかず」シリーズは、縦横約3cm、高さ約1.5cmの白いキューブ。12個入り。販売量は計画比1.5倍と好調なスタートだという。サーモンやサバなどが人気で、下処理済なので揚げ焼きや煮魚でも美味しいという。調理のハードルが下がることで、魚料理の頻度アップにもつながりそうだ。
■麺やバー状に変態する豆腐
豆腐を麺状に加工した「豆腐干(とうふかん)」は、糖質が少なくたんぱく質が豊富なことから人気に火が付き、2021年の月平均の販売数量は前年比3倍のペースで伸長しているという。また、セブンイレブンで販売されている「「たんぱく質10gの豆腐バー」(アサヒコ)も食感や腹持ちの良さが好評で全国拡大しており、同じ棚に並ぶ「サラダチキンバー」と比べ女性の購入比率も高いという。
■シート状の繭ネーズ調味料
外見はスライスチーズかと見まごう「スライスキッチン」(ブルボン)は、バジルマヨ、ツナマヨなどサンドイッチにはさむなどして味足しができるシートマヨ調味料だ。その形状を劇的に変化させることで、より利便性を高め、新たな需要開拓を図る食品の動きは、まさにFXと呼ぶべきドラスチックな市場創造につながりそうだ。
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