コロナ禍が加速させる ‘’シン・マンション“の進化ぶり

コロナ価を契機とした生活空間の見直し機運は、住居の間取りをも激変させている。長く続いた「LDKライフ」から、ワークスペースや「土間」が新設されたり、室内廊下がキッチンやリビングに取り込まれたり、と個性的な進化が止まらない。

■LDKから「LWDK」へ

 マンションデベロッパー各社では、リモートワークやSOHOの普及に対応し、新しい住居形態「LWDK」を提案している。各住戸内に1畳程度のワークスペースを設置したり、狭めの個室をワークルームに改装。また、マンション共用部にテレワークが可能な「コワーキングスペース」を設けるなどの動きが急だ。「LDK」の時代は終わりを告げたのかもしれない。

■「土間」のある暮らし 

 コロナ禍に加え、近年のアウトドアブームを受け、玄関まわりに「土間」を設けるマンションが注目を集めている。大和ハウス工業は、約3畳の「土間ホール」を玄関隣につくり、洗面所やバルコニーと直結させる設計。野村不動産の手掛けるマンションの「土間プラン」は全戸完売し続けているという。

■室内廊下を無くしてゆとり確保

 最先端の動きとして、「室内廊下を無くす」動きも注目されている。廊下を設けなかったり、廊下を設けてもそのスペースが生活空間に取り込まれているのがユニークな特徴。たとえば、玄関を入ってすぐの寝室を廊下スペースと一体化して寝室を広く感じさせる。玄関からリビングに向かう廊下である場所にシステムキッチンを設置、廊下をキッチンスペースに取り込むといった風だ。当たり前と思っていた室内廊下を無くすことで、個性的な間取りが完成するし、ゆとりある居住スペースが生まれるというわけだ。

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