知と創造スキルを手中にした “次世代AIの凄さ“を知る

私たちは幾何級数的に進化していく社会に生きている。Siriとの珍妙なやりとりを小馬鹿にできた時代は終わり、AIがしでかすであろう脅威と危険に真剣に向き合わなくてはいけない。10年後と想定した未来は実は3年後かもしれないのだ。

■史上最速で拡大するアプリ

 対話型の言語モデルを採用したAIチャットツール「ChatGPT」(OpenAI社)は、2022年11月30日公開からわずか2か月後の2023年1月に1億人のアクティブユーザー数を記録したという。「TikTok」や「Instagram」よりもはるかに速い。米マイクロソフトがに巨額投資をしており、同社の様々なサービスに組み込まれる可能性も出てきている。

■人間同様の文章を生成できる万能ツール

 ChatGPTは、テキスト生成AIプラットフォームであり、GPT(深層学習でテキストを生成する自己回帰言語モデル)にチャット機能をひも付けたもの。「ラージ・ランゲージ・モデル」と呼ばれるアルゴリズムによって、リアルで「まるで人が書いたような」文章を生成することができる自然言語処理ツールだ。チャット形式で質問や命令をすると、それに対して回答を提示するだけでなく、人間に代わり長文を要約したり、執筆や制作をサポートしたり、さらには命令次第では論文を作成したり、プログラミングのコードを生成するといったことも可能。

■進化系AIのはらむ危険性と可能性

 先行するマイクロソフトに対抗するため、Googleでも「Bard」と呼ばれる対話型AIを発表している。AIは間違いなく、次のフェイズに進化している。現状では、生成される内容が間違っているケースも多いようだが急速に改善されていくだろう。これら進化系Aiの浸透は、ビジネス(既存サービスの駆逐や新ビジネス創造など)や教育機関(論文・レポート捏造など)への影響は多大だ。社会・生活のあらゆるシーンで、どのような変化・変容が起きるのかをしっかりと検証していく必要があるだろう。

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