マンガやドラマで話題の『サ道』連載開始以来10年、サウナ好きがじわじわと存在感を拡大してきたが、ここにきて関連商品も多様化、一挙にコモディティ化しそうな勢いだ。現代人には、熱風に身を焦がされてまでも“ととのう”環境が必要らしい。
■サウナ愛好家人口も復調へ
日本サウナ総研の調査によると、2022年のサウナー人口は1681万人。コロナ前の2800万人超には及ばないものの、ミドル&ヘビー層を中心に復調の兆し。ヘビーサウナーが255万人から287万人、ミドルサウナーが521万人から547万人、ライトサウナーが796万人から845万人といった増加ぶりだ。
■サウナツーリズム
サウナツーリズムの聖地をめざす登別グランドホテルでは、優しめの80℃設定で熊笹エキスも入ったマイルドぬくぬくサウナ『熊サウナ』がサウナ初心者に好評。このほか、高温の『鬼サウナ』、メディテーション訴求の『清流サウナ』、巨大な『樽水風呂』なども揃い、サウナ目的のツーリズム活性化を先駆けている。
■サウナ専用商品も拡大
一方、官民でサウナ関連商品・サービスの開発もさまざまだ。サウナ愛好家向けの「JINS SAUNA」(9900円)が男性30~40代から支持を得ている。サウナ後やお風呂上り、運動後のシーンを想定したサウナ専用ドリンク「DEKARA(デカラ)」(サントリー食品)も販路を拡大。また、前橋市では「サウナ・スパ関連商品等開発支援事業」をスタートさせた。なにかと“ととのいにくい”現在社会には、温冷の刺激を受けとめる“修行”の観もあるサウナ空間が不可欠だ。
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