消費者の心理的動きをキャッチアップするのがマーケティングの基本。現在の消費スタイルは、マスから個へ、所有から使用へ、消費から創費へなど、大きな転換点を迎える中、新た場消費モデルの再定義が進行している。
■マスの時代の法則、「AIDA」
ICT技術の進展やスマホの普及によって、シェア経済やC2C経済が日常生活の隅々に浸透してきた現在、消費者行動の基本モデルも変化しつつある。これまでのマスメディア、マス消費時代の王道は、「AIDA(アイダ)」モデルだった。
A…Attention(注意)。広告を見て商品を見る
I…Interest(興味)。商品に興味を持つ
D…Desire(欲求)。その商品を欲しいと思う
A…Action(行動)。購入行動を起こす
AIDAは、100年以上前に提唱された法則であり、現在の消費心理をうまく言い当ててはいない。
■検索と共有を反映させた「AISAS」
新時代を反映して提唱されたモデルが「AISAS(アイサス)」。認知段階の後に「Search(検索)」、購入段階の後に「Share(共有)」を定義した。
■検索から始まる「SAUSE」
もっとも新しい消費モデルは、三菱総研による「SAUSE(ソース)」だ。
S…Search(検索)。リアルタイムな情報収集
A…Action(行動)。店舗やネット上で購入
U…Use(一時利用)。必要な期間だけ利用
S…Share(再販売)。フリマアプリで他者へ
E…Evaluation(評価)。取引後に相手を評価
このモデルは、能動的な「検索」からスタートし、所有から使用への変化を捉えた「一時利用」や「再販売」と「評価」プロセスを取り入れた点が特徴的だ。消費者心理モデルは時代・社会を映し出す鏡だ。
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