ネットで注文し、店舗で受け取る。今では珍しくないシステムだが、近所のスーパーマーケットや量販店に導入される日も近いようだ。事業者・消費者双方にメリットがあり、物流の人材不足も解消する合理的なラストワンマイルの試みだ。
■ネットで注文、店で受け取る
BOPIS(ボピス)とは、「Buy Online Pickup In Store」の略で、オンラインで購入した商品をリアル店舗で受取るサービスのこと。すでに米国では、ウォルマートやホームデポ、スタバなどが導入。日本でも、ヨドバシカメラやニトリが取り組む。ヨドバシカメラでは、リアルタイムな店舗在庫をECサイトで確認、注文してから30分で店舗受け取りできる。一部店舗では、24時間いつでも受け取り可能な窓口を設置している。
■Win-Winの合理性
BOPISが拡大する理由は、消費者の利便性向上と業務効率化を両立できるメリットがあること。事業者側のメリットとしては、①オンラインIDの取得による顧客の囲い込み、②レジ業務の削減による人件費減、③デリバリー不要で物流コスト削減など。また、ユーザー側のメリットは、①配送料不要、②好きなタイミングで受け取り可能、③買い物時間の短縮、④キャッシュレス決済でレジ待ち無し、⑤在庫の事前確認・確保などが挙げられる。
■物流課題も解決
バルク社による最新の調査では、ユーザーの利用意向(ポジ計)は、全体で30.0%、女性」層では34.7%と、BOPISへの期待度は高い。日本におけるラストワンマイル対策は、いまだ配送業者のデリバリーという人力頼み。恒常的な物流人材不足に悩まされており、コスト高騰を招いている。BOPISの導入によるスーパーマーケット/小売り業界の課題解決・業務効率化の効果は想像以上に大きい。
0コメント