「栄養のパーソナル化」への取り組みが急速に進展。さまざまなヘルスデータを分析し、一人ひとりに最適な食事や栄養を提供してくれる。先行する海外に追いつくため、国内のスタートアップや大企業が続々参入、にぎやかな分野になりそうだ。
■世界的に拡大続ける市場
コロナ禍をきっかけにした世界的な“健康増進”“疾病予防”に対するニーズ増加を背景に、個人情報と健康データを共有し、よりパーソナライズされたヘルステック商品・サービスの開発が進展している。米国の調査会社によると、パーソナライズド・ニュートリションの世界市場規模は、2022年で434億ドル、今後、年間平均成長率15%で拡大すると予測されている。
■最適栄養成分の3Dグミ
英国のスタートアップ、レメディ・ヘルス社は、グミ1粒に最大7種類までの栄養成分を積み重ねることができるサプリメント製品『ナリッシュ3D』の販売を開始。独自の3Dフードプリント技術とヴィーガンカプセル化製法を採用。利用者はウェブサイトで簡単なカウンセリングを受け、最適なビタミン、栄養素、スーパーフードの組み合わせが提案される。
■腸内フローラに合ったグラノーラ
国内においても、大手食品メーカーやIT企業などが続々参入している。スタートアップのメタジェン社では、独自の腸内環境データベースを解析、腸内環境と食物の関連性、生成される代謝物質の特長などを解明。そのデータをもとに、大手食品メーカーと連携、パーソナライズド・グラノーラをサブスクサービスで提供する「Body Granola(ボディグラノーラ)」が始動。この「デジタル技術を活用した予防・健康づくり」が日常化すれば、100年人生も夢ではないということか。
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